

そっと吹きかけた息に、
小さな灯りがふるえ、消えていく。
湯気のように立ちのぼる煙が、
ほんのり甘いケーキの匂いと混ざり合い、
部屋いっぱいに広がる。
誕生日の夜。
兄の願いはまだ胸の中。
弟は、去りゆく光に
名残惜しさを隠せない。
「消」という言葉は、
単に火を消すという意味だけではない。
ひとつの時間が終わり、
新しい時間が始まる
その境目をそっと照らしている。
あたたかい灯りの下で、
笑顔と少しの寂しさが混ざり合う、
たった数秒の、尊い瞬間。
この一枚は、
「終わりがあるから、次がある」
その当たり前を
やさしく思い出させてくれるアートです。