



山あいの朝。
空はまだ淡く、
兆 – Trillion | Kanji Art
山あいの朝。
空はまだ淡く、
光はゆっくりと広がっていく。
足元には、
春を告げる黄色の花。
そして、
ひとひらの桜が、
風にほどける。
それは大きな出来事ではない。
けれど、
心は知っている。
何かが、
はじまる気配を。
「兆」とは、
まだ形にならない予感。
声にならない合図。
少年はただ、
その一瞬を見つめている。
落ちる花びらは、
終わりではなく、
新しい季節の入口。
この絵に描かれているのは、
劇的な変化ではない。
静かに、
確かに訪れる“兆し”。
「兆」という漢字が持つのは、
未来の影ではなく、
希望の前触れです。

